Yellow Mustard Seeds
マスタードシード(イエロー)
Sinapis alba
マイルドな辛味と香ばしさ。テンパリングの定番
Botanical
植物について
- 科名
- アブラナ科(Brassicaceae)
- 学名
- Sinapis alba
- 使用部位
- 種子(乾燥した成熟種子)
Origin & Use
産地と用途
主な産地
世界での使われ方
- アメリカン・イエローマスタードの原料
- ピクルスの漬け込み
- 西洋のソース・ドレッシング
- スパイスブレンド
Flavor
味わい・風味
イエローマスタードシードは、そのまま噛んでもほとんど辛くありません。ここにマスタードの面白い化学があります。種子に含まれる辛味の前駆物質シニグリン系の配糖体は、種子を砕いて水と反応させて初めて酵素ミロシナーゼが働き、辛味成分(イソチオシアネート)を生み出すのです。乾いたままなら穏やかなナッツ香を持つ種子にすぎません。 イエロー種はブラック種に比べて辛味成分の生成が穏やかで、ツンと鼻に抜ける刺激はマイルド。アメリカのホットドッグに欠かせない黄色いマスタードの、あの優しい辛さと酸味の土台がこれです。鮮やかな黄色は、実はターメリックで着色されている場合も多いのですが、種子自体も淡い黄褐色をしています。 加熱すると辛味は和らぎ、香ばしくナッツのような風味に変わります。粒のままだとプチプチとした食感も楽しく、ピクルスやスパイスブレンドに彩りと軽い刺激を添えます。
Benefits
期待される効能
マスタードシードには代謝を高め、体を温めるとされる作用があり、辛味成分のイソチオシアネートが血行を促進するとされています。少量でも料理に活力を与え、消化液の分泌を促して消化を助けるとされる点も伝統的に評価されてきました。 アブラナ科の種子であるマスタードは、ブロッコリーやケールと同じくグルコシノレート類を豊富に含み、これらが体内の防御機構をサポートするとされる研究が進んでいます。抗酸化物質やセレン、マグネシウムといったミネラルも含まれます。 温湿布としてのマスタードの利用も古く、粉末を練って作る「マスタード・プラスター」は、胸に貼って咳や気管支の不調を和らげる西洋の伝統的な民間療法として広く用いられてきました。
History
歴史
マスタードは人類が最も古くから利用してきた香辛料の一つで、その歴史は数千年に及びます。古代ローマ人は、砕いたマスタードシードを未発酵のブドウ果汁(ムスト、mustum)と混ぜてペーストを作りました。この「燃えるようなムスト(mustum ardens)」が、英語の「mustard」の語源です。 中世ヨーロッパでは、高価な東方のスパイスに手が届かない庶民にとって、地元で栽培できるマスタードは貴重な辛味の供給源でした。フランスのディジョンは13世紀以来マスタードの一大産地として名を馳せ、ディジョンマスタードは今も世界的なブランドです。 イエローマスタードシードは特に北米で栽培が盛んになり、カナダは世界有数のマスタード輸出国となりました。アメリカのボールパークでホットドッグにかける鮮やかな黄色いマスタードは、このイエロー種を主原料としたアメリカ食文化の象徴です。
In Chai
チャイでの使い方
マスタードシードは甘いチャイの主役にはなりませんが、体を温める機能性チャイの隠し味として使えます。イエロー種はマイルドなので、5〜6粒を軽く乾煎りしてナッツ香を引き出し、他の温性スパイスと一緒に短時間煮出すと、香ばしさと穏やかな温感がチャイに加わります。長く煮すぎると辛味が出やすいので、加える時間は控えめにします。 南インドではテンパリングにマスタードシードが多用されるため、カレーリーフやクミンと組み合わせた南インド風の香ばしいチャイに向いています。ギーで軽くはぜさせてからミルクに移すと、香りが立ちます。 代謝や巡りを意識したブレンドでは、ジンジャーやカイエンといった温性スパイスと少量のマスタードを合わせることで、寒い季節に体を内側から温める一杯を作れます。あくまで脇役として、ごく少量から取り入れるのがコツです。
FAQ
よくある質問
- マスタードシード(イエロー)はチャイに合いますか?
- マスタードシードは甘いチャイの主役にはなりませんが、体を温める機能性チャイの隠し味として使えます。イエロー種はマイルドなので、5〜6粒を軽く乾煎りしてナッツ香を引き出し、他の温性スパイスと一緒に短時間煮出すと、香ばしさと穏やかな温感がチャイに加わります。長く煮すぎると辛味が出やすいので、加える時間は…
- マスタードシード(イエロー)にはどんな効能が期待されますか?
- マスタードシードには代謝を高め、体を温めるとされる作用があり、辛味成分のイソチオシアネートが血行を促進するとされています。少量でも料理に活力を与え、消化液の分泌を促して消化を助けるとされる点も伝統的に評価されてきました。 アブラナ科の種子であるマスタードは、ブロッコリーやケールと同じくグルコシノレ… ※伝統的に上記のように利用されてきた内容であり、効果を保証するものではありません。
- マスタードシード(イエロー)はどこ産のスパイスですか?
- マスタードシード(イエロー)は主に地中海沿岸、北米、ヨーロッパ、インドなどで生産されています。 アメリカン・イエローマスタードの原料
